神経ブロック注射の効果

硬膜外腔ブロックとは?

 

神経ブロック注射は、局所麻酔薬で痛みの信号をブロックする治療方法で、「ブロック療法」、「ブロック注射」とも言われます。治療効果を狙って行うだけでなく、障害を受けている箇所や程度を評価する目的で行うこともあるようです。

 

神経ブロック療法にはいろいろな種類がありますが、腰痛の場合、トリガーポイントブロック、硬膜外ブロック、神経根ブロック、椎間関節ブロックなどを行うことが多く、腰痛の種類によって使い分けています。

 

ギックリ腰のような急に起こった急性腰痛の場合、1~2回の神経ブロックで改善するケースがみられますが、何年も前から痛んでいたような場合には、繰り返し注射を行う場合もあります。

 

硬膜外腔ブロックとは、硬膜外腔に行う神経ブロック注射で、エピやエピドラと略することもあります。

 

腰痛に対しては、腰椎の棘突起の間から注射する「腰部硬膜外ブロック」と、お尻の仙骨裂孔から注射する「仙骨硬膜外ブロック」があります。背骨の中には脊髄や馬尾神経が通っており、この通り道は管状のトンネルになっていますので、脊柱管と呼ばれています。

 

大事な脊髄や馬尾神経は、この頑丈な脊柱管の中でさらに硬い膜に包まれています。脊柱管と硬膜の間には柔らかい脂肪組織や粗な結合組織があり、神経を守るように包んでいます。硬膜外ブロック注射はこの硬膜の外にある粗な結合組織の所に薬液を注入していきます。